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ぶつぶつ呟いたり妄想を晒したり小説を載っけたりしてます。
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ここ二、三年の間は風邪なんてひかなかったのにな。
なのに何故かここ最近は立て続けに風邪気味になってるような。

久々にリボーンのキャラソンをニコ動で聞いたら、すごいウケた。
なんだろうな、これ。あれかな。
好き好ぎて妙にハイテンションになっちゃってるってことかな?
実は私はまだ未来編アニリボを全然みてないんですよー!最初の1,2話だけで、そのあとは見てないです。なんていうか、まだ見る時期じゃないなとか思って(なにそれ)ええーと、「やばい!めっちゃ見たい!」て時に見るのがいいかなと思いまして。それに結構私は一気に観賞する方が好きなんです。…で、徐々に「やばい!めっちゃ見たい!」な感じになってきました!気分が!これはそろそろ見るべきでしょうかね。アニリボならではのエピソードとか実はすごい楽しみにしてるんだ☆(アジトでの日常?とか)
それと新EDを見て。
ああ、雲雀さんのツナの関係ってコレだよな(笑)
とひどく笑わせていただきました。ED自体がひとつのエピソードとなってて、すごく良いですよね!最初のリボーンの容赦のない飛び蹴りには胸がキュンってした。(あははは)ツナによる写真撮影。京子ちゃんとハルのは本当に可愛すぎる!いいな、女の子♪


さてさて。
今日は小話ではなく、小説です(あまり変わりないけどさ。汗)
雲雀さんとツナが一緒にいればヒバツナです。ヒバツナなんです。(必死)
ちょっと長くなってしまったので、前編後編に別れます。


++++

■時ぞともなき並盛山(前編)


 

 少し視線を上げれば、飛び込んでくるのは見事に紅葉する木々の葉。青々とした葉を探すのも一苦労するほどに季節は既に移ろい、紅葉を終えた葉が散り積もった腐葉土の上で、沢田綱吉は深く深く息を吐いた。

「どこだよぉ、ここ…」

 その言葉に応える返事はない。

 彼の問いに大雑把に答えるのならば、それは「並盛山」である。けれどその答えは決して綱吉の意に沿うものではなく、彼が知りたいのは己の現在位置と、帰り方であった。

 綱吉は重く項垂れていた頭をゆっくりと持ち上げた。そして恨めしげに茜色に染まりつつある空を睨め付ける。

 決して夕晴れの空が恨めしいのではなかった。敢えて云うなら、まるで嘲笑っているかのようなカラスの鳴き声がほんの少し勘に障るぐらいで。 

 綱吉はそのまま空を仰いだ状態で、大きく息を吸った。そうしてもう何度口にしたか解らない名前を大声で呼ぶ。

「リボーン!」

 応えは無かった。が、綱吉は更に声を張り上げる。

「山本ぉー! 獄寺くーん!!」
 けれど、返る声はまたしてもなかった。

 返事をしてくれと願う綱吉を揶揄するように、山彦だけがワンテンポ遅れて木霊する。

「…………」

 解っていたものの、返事がないことに物寂しさを覚え、綱吉はそのまま近くの木の幹にずるずると腰を下ろした。

 そもそもの始まりが、自称殺し屋の家庭教師からの一言からだった。

 並盛山での強化プログラムの実施。例の如く居合わせた獄寺と山本を連れだって、綱吉は流されるままに並盛山へと来てしまっていた。思えばこの時もっと抵抗していればと、心底思わないわけでないが――どう抵抗したところで並盛山に連れこられただろうなと思い至ってしまうあたり、もう自分の未来は駄目かもしれない。

 そんなこんなでリボーンの無茶としか言い様のない強化プログラム中、不幸と呼ぶべきか必然と捉えるべきか、綱吉は一人はぐれてしまっていた。

 頼みの綱の携帯はいつの間にか充電が切れて使えず、先程から声を張り上げて友人達の名前を呼んでみるが全く音沙汰なし。いい加減に喉も嗄れてきた上に、精神的に疲れも溜まっていて綱吉は深々と溜息をついた。

頭上で紅葉を広げてみせる木々も、山に到着した初めこそはその色鮮やかさと巨大さにひどく感嘆したものであるが、数時間とその景色の中に埋もれてしまっては感動も薄れてしまっている。

 膝の上に腕をついて頬杖をつきながら、ふと去年のことを思い出した。

(冬だっけ? 確かその時もここで遭難したんだよなぁ)

 自分には遭難の相でも出ているのかと、ほんの少し気が遠くなる。けれどその時は他のみんなも一緒だったのだ。何だかんだと騒がしく、今のような心細さは感じていなかったと思う。

 季節は秋。去年の時のように、野宿をするのに夜の冷え込みや食べ物をそれほど気にしなくて良いのは不幸中の幸いであるが、やはり野宿は御免被りたいと思うのが素直な心情である。第一、いくら秋で山の幸が豊富だろうと、綱吉にはそれが食べられるものか否なのか見極めることができそうにないのだ。

 せめて人の手が加えられた遊歩道でも見つけることができればな、と思いながら綱吉は寄りかかっていた幹から身体を起こした。

 懐中電灯もないので、日が暮れてからは動くこともままならないだろう。帰る道を探すにも、野宿の準備をするにしても今は動かなければならない。

 無意識に溜息を吐きながら、綱吉は土に汚れたズボンを叩きながら立ち上がった。

 その時だ。

 どさり、と後ろから何か重い物が地面に落ちた音が聞こえた。

 首を捻って背後を振り返る。先程まで綱吉が腰を下ろしていた木の幹の上には子供用の、けれど飾り気のない質素のリュックサックが一つ置かれていた。今し方まで無かったことを考えれば、このリュックサックが落ちてきたのだろう。

(なんでこんな場所に。ていうか、どこから落ちて……)

 思わず身体ごと振り返り、身を屈めてその降って出てきた物体に手を伸ばす。落ちてきた場所だろう大木を仰ごうとして、突如としてその樹枝が大きくしなった。

 揺れる弾力に耐えきれなかった葉が幾枚も落ちてくる。舞うように葉が落ちる中で、綱吉は呆然と大木を仰いだ。

一際大きく、樹枝がしなう。

そして綱吉の身体を通り越し、梢の方からまた「何か」が落ちてきた。

 いや、降ってきたというべきか。

 振り返った綱吉は、その光景を前に瞠目した。自然と半開きになる口から、息が漏れるように一言。

「へ?」

 ――大木から降ってきたのは、男の子だった。

それもまだ、十も越えていないだろう年齢の。

 少年は濃紺のパーカーにハーフパンツを穿いた姿で、木から飛び降りてきた衝撃を感じさせない所作でしっかりと立ち上がった。ちょっと癖のある黒髪の、長めの前髪から見える――幼子にしては随分と鋭い――双眸で、綱吉はちらりと一瞥される。その視線が、綱吉の手元に落ちた。

「それ」

「え?」

「返して」

 短く告げられた言葉に、綱吉はようやく手に持つリュックサックに気づいた。いつの間にか持ち上げてしまっていたらしい。

 リュックサックと少年の顔を何度か見比べる。

「これ、きみの?」

 手に持つリュックサックを指しながら問うと、少年が小さく頷いた。

「そっか。ごめんね、はい」

 綱吉が歩み寄って手渡すと、少年は無言でそれを受け取った。そしてその双肩にリュックサックを背負うと、もう綱吉のことなど忘れ去ったかのように踵を返してしまう。

 慌てたのは綱吉だ。

「ちょっと。ねえ、待って!」

 呼び止めるが背を向ける少年は立ち止まる気配がない。

 仕方なく、綱吉は少年の後を追った。

「ねえ、きみ。何であんなところに居たの? それに…ひとり? お父さんやお母さん、友達なんかは?」

 獣道を進みながら綱吉は少年へ次々と問い掛けるが、少年は黙々と足を進めるのみで無言である。

どこか見覚えのあるような、既視感を抱く丸い頭部を見つめながら、さてどうしたものかなと考えを巡らせた。

(迷子かなぁ?)

 時期が時期だけに、並盛山に紅葉を観に家族連れで訪れる人は結構いる。遊び盛りの年頃のように見える少年は、連れがほんの少し目を離した瞬間にはぐれてしまったのかもしれない。

 しかし、それならば案外人の出入りする道は近いのかもしれないと、現在位置を把握しきれていなかった綱吉は思い直した。

それから数歩前を歩く少年へと視線を落とす。先程から躊躇する、といった行動を一切見せず、少年は確固した足取りで歩いていた。その確かな足取りに綱吉の方が小首を傾げる。一人で山の中をふらふらと迷走しながら歩いてきた綱吉とはまるで真逆の、頼もしい足取りだ。

「どこかに向かってるの?」

「………」

(だんまりか)

 というより、無視されている。

 何度問い掛けても足を止めるどころか、こちらを振り向きもしないという徹底的な無視だ。もしかして警戒されているのだろうかと思い至ったところで、綱吉は自分の怪しさに気づく。

(だけど、今更怪しい者じゃないです。なんて言っても、なんか余計怪しいような気がするし)

 かと云って、少年の後を追うのを止めるわけにもいかない。もしかして少年が道を知っているのではと云う懸念もあるが、それよりも小さな男の子一人を山の中にひとり置き去りにするわけにはいかなかった。そんな事は綱吉の中に居座る人並みの正義心が許さない。

(えーい、ままよ!)

「あのさ、自己紹介しようか。オレは沢田綱吉っていって、友達にはツナって呼ばれてるんだ。だからキミもそう呼んでよ。それで、キミの名前は何て言うの?」

「………」

「……………」

「…………………」

 十五秒は過ぎただろうか。綱吉は浮かべた笑みが引きつっていくのを感じた。

 無難に自己紹介でもと思ったが、やはりというべきか、無為に終わった。嫌でも気分が沈んでいく綱吉の足は自然鈍足になっていく。けれど前を行く少年は変わらず背後の出来事に無関心であり、必然的に二三歩ばかし距離が開いた。

 その開いた距離を何気なくちらりと見て、次に変わらぬ少年の背を見て、溜息を吐きそうになったその瞬間。

「!? ――ふぎゃっ」

 綱吉は盛大に顔面を打った。
「~~~っっ!!」

 打ち付けた顔面を手の平で押さえながら、悶絶する。

 そしてその原因となった足下を伺いみる。見ると地表を横に這った根茎の出っ張りに、見事足を引っかけていた。自分の鈍くささに小さく悪態をつく。

 何となしに少年を振り向けば、離れた距離がさらに伸びていた。彼は己の背後の異変に興味を持たなかったらしい。

「…うぅ」

 情けなさと打ち付けた場所から響く痛みに、目頭が熱くなった。

 こんな時だけカラスの鳴き声を聞きつけてしまい、惨めな気持ちに一層拍車がかかる。もういっそ、このまま一晩過ごしてやろうか等と捨て鉢な考えが思い浮かんだ。

 綱吉の人並みの正義心は、生来の面倒臭さに押し込まれる。

(だって、あの子オレが居ようが居なかろうが関係なさそーじゃん!)

「ねえ」

(つーか、寧ろオレが一緒に居てほしいぐらいの落ち着きっぷりだし! ああ、山本と獄寺くん心配してるだろうなぁ。二人にはいつも迷惑かけて……かけられてもいるけど、今度なにかお礼しよう。リボーンは死ね!)

「いつまでそうしてるつもり?」

「ぎゃあっ う、うう嘘です! そんなこと一度だって思――――え?」

 ぽかん、と呆けたように固まった綱吉を前に、少年がやけに堂に入った仕草で肩を竦めた。小さく溜息まで吐かれる。

 しかし、綱吉は何も言えなかった。

 十歩ほど距離を空けた場所で、今まで頑としてこちらを振り向かなかった少年が綱吉を見下ろしている。そしていつまでも呆けたままの綱吉に業を煮やしたのか、少年自らがその距離を縮めるべく戻ってきた。

 どことなく不機嫌そうだった少年は、綱吉と目が合うと切れ長の目を一瞬驚いたように瞠る。

「何泣いてるの」

「え? あ…………だって」

 子供相手に何をと思いつつも、ついつい口を窄めてしまった。

 恐らく自分は、寂しかったのだ。気づけば山の中にひとり残されて、友達の名前を呼んでも返る言葉はなく、ひとり歩いて。やっと見つけた人は小さな子供で、同行するにまとわりつかれて泣かれるのも困っただろうが、実際はその真逆で。空気のように扱われた。

 ――ああ、視界が、揺れる。

 唇を強く噛み締めれば噛み締めるほど、その揺れは大きくなっていくように思えた。

 綱吉は熱くなる目頭を押さえようと腕を強く押し当てた。

(こんな小さな子の前で泣きたくなるなんて…!)

 自分の涙腺の緩さにほとほと参る。

 少年は一瞬唖然として緩んだ眉を再び顰めて、溢れる涙を押し留めようとしている綱吉を見下ろしてから、どかりとその場に座り込んだ。そうして背負っていたリュックサックの口から中を漁り始める。

 唐突とも云える少年の動作に気づいて、綱吉は俯かせていた顔を上げた。

 やがて目当ての物を見つけた少年が綱吉と向き直る。

「手」

「は?」

「両手、出して」

 有無を言わせぬ物言いに、綱吉はおずおずと少年の前に手を差し出した。その手の中に、少年は取り出したペットボトルの中身を注ぐ。とぷとぷと、手の器に透明の水が溢れた。

 きょとんとする綱吉を前に、少年が眉を顰めたまま告げる。

「顔、洗ったら?」

「…………あ、ありがとう」

 さすがに少年の意図を読み取れて、綱吉は素直に礼を言った。

(…気遣われてる。さっきまで本当に空気扱いだったのに)

 何だかこそばゆい。

 そう思うと自然と頬が緩んだ。

 綱吉は少年の好意に甘え、水を拝借させてもらい顔についた泥と涙を拭った。三、四回と繰り返すと綱吉の顔はそれなりに綺麗になったが、ペットボトルの中身は空に近い。元々少年が飲んでいた分もあるのだろうが、綱吉は申し訳なさげに謝った。

 それを少年はあっさりと退ける。

「べつに。もう帰るだけだから」

 必要ない、と。

 そう告げた少年に、綱吉は目を瞬かせた。

「かえる? え、帰れるの?」

「…馬鹿にしてるの」

 ムッと口を尖らせて不機嫌そうにしてきた少年に、綱吉は引きちぎれんばかりに首を振る。

「いやいやいや、違うけど! ……本当に?」

「あなたとは違うんだよ」

「……え。お、オレとはちがうって…何が?」

 元々回転の速くない頭をそれなりにフル回転させながら、けれど少年の言わんとすることが解らず、綱吉は心苦しく問い返した。自然、眉尻を下げて首が傾げられる。

 その心底困惑した様子を読み取ったのだろう。少年は空に近いペットボトルの中身を飲み干して、キャップを閉めながら肩を竦めた。

「あなたと違って、僕は迷子じゃない」

 さらりと告げられた言葉に、綱吉はあんぐりと口を開く。

 何か言おうとして、しかし言葉にならない。

「誰かを大声で呼んでたよね。確かゴクデラと、ヤマモトだっけ?」

「………あ、ああ、そか。聞こえるよな、そうだよな」

 最後に獄寺たちの名前を叫んだのは、確か少年が飛び降りてきた木のすぐ近くであったことを思い出して、綱吉は気恥ずかしさに項垂れた。

 それに小学校に入学しているかいないかの年頃の少年に「迷子」だと言われるのは、事実だとしても酷く矜持に傷つく。いや、事実だからこそ余計に傷ついた。せめてその事実はオブラートに包んでほしかったと思う。

 だが自身で傷心を慰める綱吉など気にした風もなく、少年は少々きつく柳眉を細めた。

「そう、よく聞こえたよ。十分にね。おかげで目が覚めたんだから」

 腹いせにリュックを落としたのに、あと一歩遅くて外れたのには残念だったよ。

 なんて、後半少し考えると青筋が浮かぶ台詞を悪びれなく独りごちた少年の言葉を、そのとき綱吉は頭に留めなかった。その前に少年に対してストップをかけていたからだ。

 なに、と視線で問い掛けてくる少年を後目に、綱吉は額を抑える。

「目が覚めたんだから…って、寝てたの?」

「そうだよ」

「……木の上で?」

「うん」

 空になったペットボトルをリュックサックの中に仕舞いながら、少年は問いにつまらなさそうに頷いた。

 しかし、突如としてその少年の両肩を綱吉が鷲掴む。流石に驚いたのか、少年は目を丸くして綱吉の琥珀色の瞳を見返した。

そして思いのほか真剣な瞳にかち合って、きょとんと瞼を瞬く。まるで分かっていない少年に対して、綱吉は短く吼えた。

「木の上で寝ちゃダメ!」

 内容はひどくわかりやすい。

 だが少年は告げられた言葉の意味が分からないと云うように、小首を傾げた。

「どうして」

「危ないだろう!」

「危ないかどうかは僕が決めるよ」

「決めるよ、って……あのなぁ……」

 ああ、誰かに似てる。と何度か頭を掠めていた考えが、また綱吉の脳裏をすぎる。

 カラスの濡れ羽色の髪と、黒目がちな切れ長の瞳と。外見だけではなく、その自由奔放な魂の形まで。

(――ああ、そうか。雲雀さんにそっくりなんだ)

 思い当たってしまえば、それはとてもしっくりと当てはまった。

 そうなると見れば見るほどこの目の前の少年が、あの雲雀の少年の頃に思えて綱吉の表情は自然と柔らかくなった。油断するとにまにまと頬が緩みすぎてしまう。
 少年の訝しげな視線に綱吉は緩みすぎないよう気を引き締めながら、綱吉は随分前に一度した問いをもう一度口にした。

「なあ、名前を教えてよ。オレは教えただろう」

 それでもにやついた顔が少年の気分を害したのか、彼はそっぽを向いてしまう。

「勝手に名乗ったんじゃないか」

「うん。そうだけどさ」

 オレが、知りたいから。教えて。

 にっこりと微笑みながらそっぽを向いてしまった少年に懇願する。

 本当に雲雀さんそっくりだと、綱吉はひどく感嘆していたのだ。だからこそ、少年が渋々といった拍子に告げてきた名前に―――盛大に吹き出した。

 ゴホゴホと息を詰まらせて咳き込む綱吉の様子に少年は一瞬唖然としたが、すぐさま柳眉を顰める。

「なに。人の名前を聞いて吹き出すなんて、どういうつもり?」

 鋭く、張りつめた空気に綱吉は身を竦めながら、違うんですと手を左右に振った。

「ちょっと、知り合いの名前と似ていたものですから、驚いて」

「ふうん」

「……で。ええと?」

 精一杯に浮かべられる作り笑顔を浮かべて、綱吉は少年を何気なく促した。

 少年は気分を害したように顔を顰める。けれど綱吉の促しに小さく溜息を吐いてから面倒臭そうに、少年自身の名前をもう一度名乗った。

「だから僕の名前は、雲雀恭弥」

 この時、綱吉の笑顔は完璧に引きつった。

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プロフィール
Author:津川宥
日々妄想しながら、ぼちぼち小説を書いてます。
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